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ドックの文学散歩 その1 [ウェストサイド物語]

6月19日、奈良公演を終え広島へ移動、法隆寺へ立ち寄る。
―柿食へば 鐘が鳴るなり 法隆寺―
あまりにも有名な正岡子規の句。これはやはり法隆寺だからいいんです。京都のお寺や、東大寺、薬師寺ではいけないのです。何故って? それはぜひ行ってその目で確かめてください。一目でわかります。

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この句の素晴らしさは(私の勝手な思い込みですが)まず、人間の情感を直接うたっていないこと。描写だけでその一瞬を切りとっています。柿の味覚があり、鐘の音があり、法隆寺の視覚だけで、一切感情を唄っていません。法隆寺のたたずまいは豪華なのか素朴なのか、柿は甘いのか渋いのか、鐘の音は低いのか高いのか、それは受けとる人にゆだねられています。同じ句なのに、幸せそうにも悲しそうにも感じられます。その人の感性に寄りそうように句は生きています。

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五重塔

次に言葉の音。この句の心地よいリズムと音感。その秘密は、前半の子音Kと後半の子音Rのならび、KaKiKueba…naRunaRihoRyuji そして最後の法隆寺の長音。この絶妙な音のならびは計算してできるものではありません。まさに、その瞬間が天から降ってきたように子規の文学的感性がとらえて離さなかったのでしょう。(美しい日本語教室みたい)

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金堂

どうですか、あなたも好きな詩や俳句、和歌をこうして分析してみれば・・・。思わぬ発見がありますよ。ちょっと堅苦しかったかな?ごめんなさい。 ドック役の石原でした。

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夢殿

(P.S.)おまえはどう感じたかって? そーねえ、鐘の音は…諸行無常と響いておりました。はい・・・。

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